神奈川県川崎市にある「藤子・F・不二雄ミュージアム」が、先生の膨大な作品群と遊び心あふれる世界観をダイナミックに体感できる場所だとすれば、ここ高岡のギャラリーは「魂の根幹」に触れる場所だ。
展示の中心は、彼がプロの漫画家として羽ばたく前の、多感な少年・青年時代。盟友・安孫子素雄(藤子不二雄Ⓐ)氏と出会い、手描き雑誌『少太陽』を夢中で制作していた日々の記録は、創作の純粋な歓喜に満ちている。全国のファンが「川崎を訪れた後に、どうしても高岡へ行きたくなる」と口を揃える理由がそこにある。巨匠と呼ばれる前の、ただ漫画が大好きだった一人の少年と、静かに対話できる贅沢な時間がここには流れている。