このひみつ道具の最も恐ろしいギミックは、一度引き受けた仕事を絶対に途中で放棄しない点、そして極めて理不尽な「キャンセル方法」が設定されている点です。
のび太は当初、自分をからかったジャイアンへの仕返しとして軽い気持ちでころばし屋を雇いました。しかし、直後にジャイアンが落としたグローブを届けてくれたことで改心し、依頼を取り消そうと試みます。そこでドラえもんから告げられた衝撃の事実が「依頼の取り消しには100円を投入しなければならない」というキャンセル規約でした。
発注金額の10倍を要求されるキャンセル料の高さもさることながら、さらに致命的だったのが「キャンセルに失敗した場合のペナルティ」です。のび太が100円玉を持っていなかったため、ころばし屋は依頼人を「仕事の邪魔をした新たな敵」と認識し、攻撃対象をのび太自身に変更してしまいます。契約社会の冷酷さと少額の小遣いに縛られる子どものリアルが絶妙に絡み合い、物語は一気にサバイバルへと舵を切ります。