原作漫画における初出は、小学館の学年別学習雑誌『小学四年生』1981年10月号で、単行本ではてんとう虫コミックス第28巻に収録されています。夜中に目が冴えて退屈したのび太が、ドラえもんの制止を振り切って「夢はしご」を使い、町内の友人や家族の夢を探索し始めることから物語が動き出します。
のび太はまずパパの夢(見事なホールインワンを決めるゴルフの夢)やスネ夫の夢(高身長の美男子になって自慢する夢)へ潜入。さらに、意中のしずかちゃんの夢へと梯子を伸ばします。普段は優等生なしずかちゃんが夢の中で無邪気に巨大な焼き芋を頬張っているという、乙女の秘密を目撃してしまうユーモラスな一幕が描かれます。
しかし、調子に乗ったのび太は最後にジャイアンの夢へと足を踏み入れます。そこは凶暴な怪獣が暴れ回る悪夢の世界であり、のび太は逃げ場を失って大パニックに陥ります。必死で梯子を登って自分の部屋へ戻ろうとするものの、現実と夢の境界で追い詰められ、結局は恐怖のあまり絶叫しながら朝を迎えるという、藤子・F・不二雄作品おなじみの教訓的かつ自業自得な結末で幕を閉じます。