ネット上の掲示板やSNSでは、「ドラえもんズは小学館とゲーム会社、藤子プロの間でドラえもんズ 権利問題がこじれたため消された」「タブー扱いされたドラえもんズ 黒歴史である」という言説がまことしやかに語られがちです。しかし、これは業界構造に対する誤解に基づいています。
実際のところ、キャラクターの著作権および商標権は一貫して藤子プロおよび小学館に帰属しており、泥沼の法廷闘争や権利分裂が起きた事実はありません。藤子・F・不二雄ミュージアムの展示ライブラリや公式の歴史年表にも、同時上映作品としての記録は正当に記載されています。
「黒歴史」と呼ばれてしまう実態は、制作側が意図的に封印したのではなく、「IPのグローバル展開と原点回帰を進める上で、あえて積極的な露出を控えるブランドマネジメント(棚上げ戦略)」を選択した結果です。海外展開において「青いタヌキ型ロボット」としての基本設定を浸透させる段階で、国籍や外見の異なる7人のバリエーションを同時に展開することは、ブランド認知の観点からノイズになり得たというマーケティング上の判断が働いていました。