ドールの収益の柱であり、消費者の絶大な支持を集めているのがバナナの品種開発とブランド化戦略です。日本のバナナ市場におけるシェア争いにおいて、ドールは「価格競争」から「品質・付加価値競争」へとゲームのルールを大きく塗り替えました。
その代表格が、1990年代後半に投入されプレミアムバナナの代名詞となったスウィーティオです。フィリピンの標高500メートル以上の高地にある肥沃な火山灰土壌で、通常より長い約10〜12カ月間(通常の平地栽培は約8〜9カ月)をかけてじっくり育成されるハイランドバナナ(高地栽培キャベンディッシュ種)を採用しています。寒暖差によってでんぷん質がしっかりと蓄積され、濃厚な甘みともっちりとした食感が生み出されます。
さらに近年では、栄養機能に着目した「低糖度バナナ」や、100種以上の品種から選び抜かれた最高峰ブランド「極撰(ごくせん)」など、顧客の健康志向やライフスタイルに合わせたきめ細かなセグメンテーションを展開しています。徹底した品質管理と品種改良の歴史こそが、ドールの高い市場優位性を担保する原動力となっています。