インターネット上で散見される「白鷺特別支援学校に入りさえすれば、誰でも大企業の特例子会社に就職できる」という言説は、明らかな誤解です。現場のシビアな現実は、甘い幻想とは対極にあります。
企業が障害者雇用において最も厳しく見極めるのは、「本人の就労意欲」と「情緒の安定性」、そして「欠勤や遅刻をしない自己管理力」です。白鷺特別支援学校のカリキュラムは、社会人としての規律を徹底的に求めるため、挨拶ができない、指示に対して反抗的な態度をとる、あるいは体調管理が甘く遅刻を繰り返す生徒に対しては厳しい指導が入ります。現場実習の場でも、途中でパニックを起こしたり指示に従えなかったりした場合、実習先から雇用見送りの判断が下されることは日常茶飯事です。
学校側が提供するのは「就職の切符」ではなく、「社会で生き抜くための過酷な訓練の場」です。この本質を見誤り、福祉施設のような手厚い庇護や過剰な配慮だけを期待して入学してしまうと、生徒本人が強いプレッシャーを感じて不適応を起こす危険性があることを肝に銘じる必要があります。