渡辺優樹被告のルーツは、北海道東部に位置する北海道野付郡別海町にあります。広大な牧草地が広がる酪農の町で、渡辺被告の実家は地域に根差した家庭でした。小・中学校時代の同級生や近隣住民の証言によると、当時の渡辺被告はスポーツに打ち込むごく普通の少年で、周囲から凶暴性や非行傾向を指摘されることはほとんどありませんでした。
転機が訪れたのは、地元の高校を卒業し、札幌市内の大学や専門学校へ進学・転居した時期です。都市部での生活を始めた渡辺被告は、やがて学業から離れ、北海道最大の歓楽街である札幌・ススキノの夜の街へと身を投じます。キャバクラや飲食店などの客引き、店長業務などを経験する過程で、暴力団関係者をはじめとする地下人脈との接触が急速に増えていきました。
ススキノでの人脈を足がかりに、やがて札幌市内を拠点とする特殊詐欺グループの立ち上げに関与。金銭への執着と組織を統率する狡猾さを身につけた渡辺被告は、日本の警察当局による捜査の手が伸びる直前、東南アジアへと高飛びを図ることになります。