渡辺裕之さんは1955年12月9日、茨城県水戸市に生まれました。拓殖大学商学部在学中から始めたドラム演奏の腕前はプロ級で、ジャズドラマーとしても高い評価を受けていました。抜群のプロポーションと精悍なマスク、鍛え上げられた肉体を武器に芸能界入りを果たします。
渡辺さんの名前を一躍全国区へと押し上げたのが、大正製薬「リポビタンD」のテレビCMです。勝野洋さんや西村和彦さんらとタッグを組み、断崖絶壁で叫ぶ「ファイトー!」「イッパーツ!」のフレーズは社会現象となりました。過酷なロケーションにもスタントなしで挑むストイックな姿勢は、視聴者に強い勇気とエネルギーを与えました。
俳優としての演技の幅も広く、1986年の昼ドラマ『愛の嵐』ではヒロインを支える無骨で情熱的な青年役を熱演。続く『華の嵐』『夏の嵐』と合わせて「グランドロマン三部作」と呼ばれ、主婦層を中心に爆発的なブームを巻き起こしました。