2010年に楽天が打ち出した「社内英語公用語化」は、当時日本中から物議を醸した。しかし、実施から15年以上が経過した2026年の今、その真価が改めて証明されている。
二子玉川のクリムゾンハウスに集うエンジニアやAI研究者の過半数は外国籍だ。国境を越えたトップタレントが日本語の壁を感じることなく即座に開発に参加できる環境が、楽天モバイルのネットワーク仮想化ソフトウェア「Symphony(シンフォニー)」の海外展開を決定的に加速させた。
欧米やアジアの現地通信事業者が、楽天の構築した低コストなクラウド型通信システムを次々と導入。日本国内での成功体験を自社製品パッケージとして世界へ輸出するビジネスモデルが確立された。「英語化は単なるパフォーマンスではなく、グローバル戦線で戦うための最低限の装甲だった」と三木谷氏は分析する。