美大入試の現場において、受験生が直面する最大の壁は「学科と実技の両立スケジュール」です。大手美術予備校に通う受験生たちの実態を追うと、共通テスト対策と並行して週20〜30時間以上をアトリエでの実技制作に費やす生活が常態化しています。
油画専攻や日本画専攻では、現役合格率が30〜40%程度にとどまり、1〜2浪して合格を勝ち取るケースも珍しくありません。SNSや受験コミュニティでは「共通テストで8割確保しても実技が平均点以下なら即不合格」「逆に実技で上位5%の点数を叩き出せば逆転可能」という証言が多数見られますが、これは配点比率の実態を正確に突いています。多摩美の一般選抜では実技試験の配点が全体の過半数を占める専攻が多く、学科の貯金だけで逃げ切ることは原理的に不可能な構造となっています。