映画やドラマで華やかに描かれる一方で、現実の暴力団社会における女性たちの存在はどのようなものだったのだろうか。歴史を振り返ると、山口組をはじめとする実在の組織においても、「姐さん(姐さん方)」と呼ばれる組長の妻たちは特殊な立ち位置を占めていた。
表向きには組織の構成員としてカウントされないものの、組長が逮捕・服役した際や組織の抗争時には、実質的な相談役や仲裁役として暗躍した事例は少なくない。血生臭い男社会の陰で、金銭の管理や組員の世話、さらには組織の存続を左右する意思決定に関与した実在の女性たちの凄絶な生き様こそが、フィクションにおける女性ヤクザ像のリアルな骨組みとなっているのだ。