タンポポが誕生した1998年当時、モーニング娘。は『抱いてHOLD ON ME!』で初のオリコン1位を獲得し、社会現象への階段を駆け上がっていた真っ只中でした。その過密スケジュールの中で始動したのが、ニッポン放送のラジオ番組『モーニング娘。の神田共立講堂への道』発の企画ユニットでした。
選抜されたのは、初期メンバーの中でも特に歌唱力と声質に個性があった飯田圭織・石黒彩・矢口真里の3名。本体のアップテンポなダンスナンバーとは180度異なる、しっとりとしたミディアムバラード『ラストキッス』で1998年11月にデビューを飾りました。
テレビアニメ『魔術士オーフェン』のエンディングテーマにも起用された同曲は、哀愁を帯びたマイナーコード進行と切ないウィスパーボイス、そして3声の美しいハモりがリスナーに強烈なインパクトを与えました。アイドルポップスの枠組みを軽やかに超えたこの試みこそが、その後のハロー!プロジェクトにおけるユニット展開の確固たる礎となったのです。