南半球の常夏に位置するフィジー共和国は、大洋州を代表する一大国家だ。国土の大部分は広大な太平洋の海域に覆われているが、陸地面積の中心を占めているのが最大の島であるビチレブ島である。この巨大な火山島には、国内の主要都市や豊かな熱帯雨林、雄大な河川が集約されており、経済や文化の鼓動が常に打ち鳴らされている。
ビチレブ島をぐるりと周回するクイーンズ・ロードとキングス・ロードは、島を探索する旅行者にとってのメインストリートだ。車窓から見える風景は、見渡す限りのサトウキビ畑から激しい渓谷美、そして息をのむような海岸線へと次々に変化する。島の中央部には険しい山脈が聳え立ち、伝統的な村落での暮らしを守る人々が、今も温かい笑顔で訪れる者を迎え入れてくれる。