映画での成功の一方で、テレビ界でも佳那晃子の存在感は際立っていた。とりわけ『土曜ワイド劇場』をはじめとする2時間サスペンスドラマでは、事件の鍵を握るミステリアスな女性や、複雑な情念を抱えたヒロインを巧みに演じ分け、視聴者の視線を釘付けにした。
映画界においても五社英雄監督の『吉原炎上』や、大ヒットシリーズ『極道の妻たち 三代目姐』に出演。遊郭に生きる女の哀歓や、裏社会で筋を通す女性の凄みを鮮烈に演じ切り、高い評価を得た。サスペンスドラマにおける緊迫の心理描写から、時代劇の伝統的な様式美までを自在に行き来するその圧倒的な表現力は、今なお色褪せない輝きを放っている。