手で投げる紙飛行機の初速は、小学生でおよそ時速15〜20km/h、大人が全力で投射しても時速30km/h前後にとどまります。一方、カタパルト方式やホイール回転式の紙飛行機発射台を使用すると、初速は一気に時速40〜60km/h以上へと跳ね上がります。人間の肩や肘の関節可動域に依存せず、蓄積された機械的エネルギーをわずか数ミリ秒の間で機体へ一気に伝達できるためです。
カタパルト推進の基本原理は「弾性エネルギー(フックの法則)」に基づいています。引き伸ばされた輪ゴムが元の長さに戻ろうとする復元力が、紙飛行機底部のフックを通じて前方への推進力へとダイレクトに変換されます。射出直後の機体には急激な空気抵抗と揚力が発生するため、手投げ特有の「手ブレ」や「投げ出し角度のブレ」が排除され、常に一定のベクトルで一直線に突き抜ける弾道を描くことができます。
さらに高度な構造として親しまれているのが、ミニ四駆用などの小型DCモーターを2基対向配置した「モーター駆動式ローラー型発射機」です。高速回転する2つのタイヤの間に紙飛行機を挟み込むことで、摩擦力によって機体を前方へ弾き飛ばします。このタイプは輪ゴムを引く力加減に頼らず、スイッチを入れるだけで常に均一なエネルギーを供給できるため、連続発射や弾道データの定点観測に最適なメカニズムといえます。