彼女の本名はまつざか梅。作中では都心のマンションに住み、給料の大部分を高級ブランド品につぎ込む「お高くとまった都会派の女性」として振る舞っている。だが、その素顔は山形県の農家出身という素朴な田舎育ちであり、実家にはたくましい家族が暮らしている。
自身の生い立ちに対するコンプレックスと、自立した都会人でありたいという強い承認欲求が、彼女を極端な見栄っ張りに仕立て上げた。カップラーメンをすすりながら高級バッグを買い揃える姿は、単なる笑いどころではない。そこには、都市生活の孤独や理想の自分を演じ続けなければならない現代人の哀愁が重なり合い、不思議な共感を生み出している。