絶望的な人手不足を埋めるべく、北海道各地で実証実験が進むのが先端テクノロジーの導入だ。森林と住宅地の境界線に設置されたAI動体検知カメラは、侵入したヒグマの体格や移動速度を瞬時に識別し、地域住民のスマートフォンへリアルタイムで警戒警報を飛ばす。
夜間には赤外線カメラを搭載した自律飛行ドローンが河川敷をスキャンし、潜伏する個体をピンポイントで特定する試みも始まった。早期発見と迅速な追い払いが可能になったことで、突発的な人身事故のリスクは確実に低減している。だが、テクノロジーはあくまで「時間稼ぎ」に過ぎず、そこに踏みとどまる個体をどう排除・管理するかという根本的な決断は、依然として人間に委ねられている。