サッカーインドネシア代表が短期間でアジア屈指の難敵へと変貌した背景には、明確な戦略と地殻変動が存在します。最大の要因は、国家的なバックアップを受けた大規模な選手発掘・帰化プロジェクトと、それを束ねる戦術的リアリズムの確立です。
長年にわたり、東南アジアのサッカーは「テクニックはあるがフィジカルと戦術組織力に課題がある」と評されてきました。しかし、現在のインドネシア代表はそのステレオタイプを完全に打ち破っています。ピッチに並ぶ選手たちの平均身長は180cmを超え、欧州の激しいプレッシャーの中で日常的に戦っているタレントが中軸を形成。強烈な球際の強度、空中戦の強さ、90分間途切れない走力を手に入れたことで、アジアトップクラスのチームとも互角以上のデュエルを繰り広げられる体躯とメンタリティを手に入れました。