現在、エンターテインメント業界で最も注目を集める若手実力派の一人が、桜井和寿さんの長男である櫻井海音(さくらい かいと)さんです。彼が歩んできた道のりは、いわゆる「有名芸能人の二世」という安易なレールとは一線を画しています。
海音さんは当初、ドラマー「Kaito」としてロックバンド・インナージャーニー等で音楽活動を開始し、その卓越したリズムキープと表現力でインディーズ界隈から高評価を得ていました。その後、NHK連続テレビ小説『エール』での好演を皮切りに、話題のドラマや映画へ次々に出演。現在では若手屈指の主演級俳優としての地位を自力で確立しています。
特筆すべきは、海音さんがデビュー初期、「桜井和寿の息子」という事実を一切公表せず、実力勝負のオーディションで役を勝ち取ってきた点です。当時の特番インタビューや手記において、桜井和寿さんは自らの子育てについて多くを語ることはありませんでしたが、周囲の関係者は「子どもが自分の名前を看板にすることなく、自らの足で立つことを何より尊重していた」と証言しています。
親が築いたMr.Childrenという巨大な山影に甘んじることなく、ドラムスティックと演技という異なる武器で表現の荒波に飛び込んだ海音さん。そして、その背中を過干渉することなく温かい眼差しで見守り続けた桜井和寿さん。この二人の間にあるのは、単なる親子の情愛を超えた、一人の表現者同士としての深いリスペクトです。