市販されている主要な防犯パスポートカバーを集め、高出力RFIDリーダーを用いた電波遮断実験と、長距離移動時の着用テストを実施した。検証から見えてきた各形状の特性と、旅のスタイルに応じた最適解を提示する。
薄型の首下げ型は、衣類の下に完全に隠蔽できるため、治安に不安がある都市部での単独行動に最も適している。近年のモデルは肌に触れる裏面に吸汗速乾メッシュを採用し、長時間の着用でも蒸れにくい。一方、家族分のパスポートや複数通貨の紙幣、予備のSIMカードまで一括管理できる大容量オーガナイザー型は、ジッパーの噛み合わせ部分からの電波漏洩を防ぐ「ラウンドファスナー全周シールド構造」を備えているかどうかが性能の分かれ目となった。
実験では、安価な製品の一部に電波遮蔽フィルムの配置が不完全で、特定の角度からスキャンが通ってしまう個体も確認された。信頼性の高い製品は、ケースを開いた状態でもパスポート収納ポケット単体で独立したシールド性能を保持している。