2026年6月10日、所属事務所LDH JAPANを通じて発表された「同年10月末での芸能界引退」の知らせは、多くの人々にとって予想だにしない出来事でした。単なるグループの「卒業」にとどまらず、芸能活動そのものから完全に身を引くという潔い決断の背景には、表現者としての徹底した美学とプロ意識が存在していました。
最大の要因となったのは、パフォーマーとしての肉体的な限界への向き合い方です。黒木氏は当時42歳。激しいダンスパフォーマンスを武器とするEXILEにおいて、常に完璧なクオリティをファンへ届け続けなければならないプレッシャーの中、自身の思い描くステージングとのギャップを真摯に見つめ直した結果でした。「中途半端な姿は見せられない」というストイックな矜持が、引退への背中を押した形です。
さらに、2026年12月に結婚した妻・宮崎麗果氏の存在と、新しく築く家族の未来を最優先に考えたことも大きな転換点となりました。エンターテインメントの第一線で走り続けてきたキャリアに自らピリオドを打ち、家族とともにビジネスの世界で勝負するという明確なビジョンを持った上での前向きな卒業劇でした。