いくら最適な温度設定とはいえ、取り扱いを誤れば思わぬトラブルを引き起こす。最も警戒すべきは、パーツの熱変形だ。特に薄手のPS樹脂や熱に弱いABS樹脂パーツを、ヒーターの直近に長時間放置すると、熱でぐにゃりと歪んでしまう危険がある。
失敗を回避するための鉄則は、ヒーター部にパーツが直接触れないよう十分な距離を保つこと、そして連続運転タイマーを過信せず適度な換気を意識することだ。株式会社GSIクレオスの「Mr.カラー」に代表されるラッカー系塗料や、株式会社タミヤのアクリル塗料・エナメル塗料など、塗料の特性ごとに必要な乾燥時間は異なる。過度な加熱を避け、塗料の溶剤臭が庫内に充満しないよう定期的にフタを開けて空気の入れ替えを行うことが、安全で確実な乾燥作業の秘訣だ。