発作性上室頻拍の止め方と原因|突然の動悸に潜む危険性と根治治療に関する注目トピックをまとめてご紹介します。最新情報を求める方は必見です。
発作性上室頻拍の治療は、発作時の救急対応にとどまる「対症療法」と、発作の再発を生涯にわたって断ち切る「根治治療」の2つに大別されます。現在、国内外のガイドラインにおいて第一選択として強く推奨されているのがカテーテルアブレーション(心筋焼灼術)です。
項目カテーテルアブレーション(根治手術)薬物療法(予防的内服・頓服)経過観察(迷走神経刺激のみ)治療の目的異常回路の永久遮断による完全根治発作頻度の軽減・発作停止時間の短縮(対症療法)現状維持、発作発生時の自力停止治療の成功率・再発率成功率:95%〜99%
再発率:1%〜3%未満有効率:約60%〜70%(服用中止で発作再発)根治は見込めず、加齢に伴い悪化傾向身体的負担・期間局所麻酔または鎮静下で約1〜2時間。
入院期間は2泊3日〜3泊4日。入院不要。ただし生涯にわたり毎日の服薬継続が必要。治療負担ゼロ。ただし常時発作の不安を抱える。手術費用・経済的負担総診療費は約120万〜160万円。
高額療養費制度適用で自己負担は約8万〜16万円(年収区分による・差額ベッド代等別)。月額約2,000円〜4,000円(生涯通算するとアブレーション費用を上回る)。定期受診費のみ。救急搬送時の処置費が都度発生。主なリスク・副作用穿刺部血腫、ごく稀に房室ブロック(ペースメーカー植え込みが必要になるリスクは0.5%以下)。徐脈、低血圧、倦怠感、催不整脈作用(別の不整脈を誘発する恐れ)。発作時の転倒・失神・パニック事故のリスク。
カテーテルアブレーションは、足の付け根(大腿静脈)などから細いカテーテルを挿入して心臓内部へ進め、電気生理学的検査で頻拍回路を特定した上で、高周波電流の熱、あるいは冷却冷凍(クライオ)によってミリ単位で回路組織を変性・遮断する治療法です。胸を切り開く開胸手術ではないため身体への侵襲が非常に小さく、術後翌日には歩行可能となり、早期に社会復帰できる点が極めて大きな利点です。
一方、薬物療法(β遮断薬、カルシウム拮抗薬、抗不整脈薬)は、回路そのものを消し去ることはできません。薬を飲み忘れた際の発作誘発リスクや、若年層の患者が生涯にわたって毎月通院・服薬を続けるコストと心理的負担を考慮すると、現在では「手術を受けるまでのつなぎ」または「基礎疾患や高齢で手術が適応できないケース」の選択肢として位置付けられることが一般的になっています。