通信欄や金額欄が空欄の状態で届いた手書き対応の払込取扱票を使用する場合、記入時の微細なミスがATMでの読み取りエラーを誘発します。正しい記入ルールを熟知しておくことはトラブル抑止の鉄則です。
【記入時の厳格なルール】
・金額の頭に「¥」マークは記入しない:金額枠のマス目に数字のみを右詰めで記入します。記号を書くと機械が数字として誤認し、エラーの原因になります。
・訂正印による金額修正は不可:口座番号や通信欄の軽微な訂正は二重線と訂正印で受理される場合がありますが、金額欄の訂正は改ざん防止の観点から1文字でも許容されません。間違えた場合は新しい用紙に書き直す必要があります。
・黒または青のボールペンを使用する:消せるボールペン(フリクション等)の使用は厳禁です。ATM内部の熱や経年劣化で文字が消色し、後日の照会が不可能になる危険性があります。
そして決済完了後、機械から吐き出される「振替払込請求書兼受領証(払込受領証)」の取り扱いには極めて慎重であるべきです。法的な観点から、受領証は最低でも5年間の保管が推奨されます。
民法上の一般的な債権の消滅時効は、原則として権利を行使できることを知った時から「5年」と定められています(民法第166条第1項)。受取側の企業や団体で会計システムの不整合が発生し、「数年前の会費が未納である」と後から主張された際、支払完了を客観的に証明できる唯一の物的証拠がこの受領証です。感熱紙で印字されている受領証は光や熱に弱いため、スマートフォンで写真を撮ってクラウドに保存したうえで、原本をファイル等に暗所保管しておくのが最も堅実な自衛策です。