現代テニスの勝敗を決めるのは、サービス打球後の「3球目(Third Ball)」のクオリティにある。トッププロのコーチ陣がタブレット端末を片手に目線を送る中、スカウティングデータは刻一刻と更新されていく。リターン側がいかに相手の強打を殺し、ラリーをイーブンに戻すか。あるいはサーバーが初手でコートの主導権を握り切るか。
ジャパンオープンの戦術トレンドを見ても、短中距離のファーストインパクトで決着をつける戦術が目立つ。勝負どころでのブレイクポイントにおいて、あえてリスキーなフラットサーブを打ち込む度胸と、それをミリメートル単位の精密さでコントロールする技術。データに基づいた合理性と人間性の極限が、有明のコートで激突している。