口内炎と間違えられやすい病気の中で、最も警戒が必要なのが口腔がんの過半数を占める舌がんです。特に舌の白いできものと舌癌の初期症状は非常に酷似しており、専門医であっても肉眼だけでの確定診断が難しい局面が存在します。
良性のアフタ性口内炎と悪性腫瘍を見分けるポイントは以下の要素に集約されます。
- しこり(硬結)の有無:アフタ性口内炎は触れると全体が柔らかい一方、舌がんは病変の周囲や基底部に触れると硬い「しこり」を感じます。
- 病変の境界線:口内炎は境界が明瞭で綺麗な円形・楕円形を描きますが、がんは境界がギザギザで不規則、表面がカリフラワー状に盛り上がることもあります。
- 出血と色のムラ:がんは少し触れただけで出血しやすく、白と赤が斑状に入り混じるまだら模様を呈する傾向があります。
「たかが口内炎」と過信せず、舌の側面や裏側にできた白い隆起が不自然な硬さを持っている場合は、早急な組織検査を視野に入れる必要があります。