現場の経営者が最も陥りやすい落とし穴が、「接待行為」の解釈ミスによる無許可営業の成立です。深夜酒類提供飲食店(いわゆるバーや居酒屋)の届出を出していれば問題ないと誤認し、店舗内で無自覚に風俗営業に該当する行為を行っているケースが後を絶ちません。
風営法における「接待」の法的基準は「特定少数の客に対し、歓楽的雰囲気を醸し出す接客を行うこと」と定義されています。具体的には以下のような行為が該当し、これらを深夜(午前0時以降)に行うこと、あるいは1号営業の許可なしに行うことは明確な違法行為となります。
- 談笑・お酌:特定の客の席に付きっきりで会話を続けたり、連続してお酌をしたりする行為。
- ショー・歌唱:客と一緒にカラオケをデュエットする、特定の客のために歌やダンスを披露する行為。
- ゲーム・遊興:ダーツやトランプ、ゲームアプリなどで特定の客と店員が対戦・同席して盛り上げる行為。
- 身体接触・スキンシップ:客の身体に触れる、手をつなぐ、密着して写真撮影(チェキ撮影等)に応じる行為。
特に近年、コンカフェの風営法違反による摘発やガールズバーの摘発理由として急増しているのが、「カウンター越しだから接待ではない」という誤った独自解釈です。警察庁の解釈基準では、カウンター越しであっても特定の客と長時間マンツーマンで話し込み、疑似恋愛的な会話やゲームで歓楽的雰囲気を提供していれば、実質的な接待飲食等営業(1号営業)とみなされます。