改札内のグランスタ東京、その一角に朝6時40分からほのかな鰹節の香りが漂い始める。2026年の東京駅朝食シーンを牽引するのは、日本料理の名店が完全監修した和食モーニングの専門店だ。
目の前で削りたての節から引かれる黄金色の出汁。炊きたての銘柄米「銀の朏」に、大ぶりの自家製漬けマグロや旬の真鯛がのる。ひとくち流し込んだ瞬間、寝起きの体に染み渡る旨味の濃密さに、誰もが静かに目を細める。慌ただしい駅の喧騒とは対極にある、静寂と贅沢。始発前の15分間で味わえるこの体験を求め、海外からの旅行客がトランクを傍らに整然と列をなしている。