日本の食品表示基準は非常に厳格だ。スーパーの棚に並ぶパックには、必ず「種類別」という項目が記載されている。「牛乳」と名乗れるのは、牛から搾った生乳(せいにゅう)を100%使用し、加熱殺菌しただけのものに限られる。水一杯すら混ぜることは許されない、純粋な自然の恵みそのものだ。
一方で「乳飲料」は、生乳や乳製品を主原料としつつも、ビタミン、カルシウム、鉄分、あるいはコーヒーや果汁といった乳製品以外の成分を加えたものを指す。中には、低脂肪にするために加工されたものや、栄養価を人工的に高めたものも含まれる。この出発点の違いが、味や用途に決定的な差を生み出すのだ。