トリオの核となっていたのは、メンバーそれぞれの強烈な個性だ。リーダー的存在であり後に声優・演出家としても大成する郷田ほづみ、そして唯一無二の怪優として異彩を放つ赤星昇一郎。このアクの強いふたりと肩を並べ、絶妙なバランスでトリオの笑いを支えたのが松原桃太郎だった。
大手芸能事務所である太田プロダクションに所属していた時期、彼らはバラエティ番組やテレビドラマへと次々に進出。多忙を極める狂乱のスケジュールの中でも、三人の結束と舞台出身ならではの即興性は研ぎ澄まされていった。互いの資質を深く理解し合っていたからこそ成立した、高度なセッションのような笑い。あの黄金時代に培われた揺るぎない絆は、トリオの活動が一段落した後も、それぞれの表現活動の底流に確かに残り続けた。