漫画家でタレントの蛭子能収氏がテレビ番組で病を公表した際の衝撃は記憶に新しい。レビー小体型認知症とアルツハイマー型認知症が重複して進行している事実を、彼は独特のユーモアと困惑を交えながら率直に語った。幻視や記憶障害に戸惑いながらも、仕事を続けようとするその姿は、病を抱えながら生きる人間の尊厳を視聴者に強く焼き付けた。
一方、国民的アニメの声優として愛された大山のぶ代さんと、彼女を献身的に支え続けた夫・砂川啓介氏の闘病生活は、芸能界における在宅介護の過酷さを浮き彫りにした。愛するパートナーの記憶から自分が消えていく苦悩と葛藤。砂川氏が赤裸々に綴った記録は、家族介護者が抱える精神的重圧の凄まじさを世に知らしめる契機となった。