1952年(昭和27年)の創業以来、二鶴堂は博多の歴史と情緒を宿した菓子作りにこだわり続けてきました。創業者・橋本富吉氏が掲げた「お土産はお客様の心を運ぶもの」という信念は、製造技術が高度に進化した現在もすべての商品へ色濃く受け継がれています。
福岡銘菓ランキングの常連として名前が挙がり続ける最大の要因は、伝統を守りながらも時代の一歩先を行く商品開発力にあります。昭和40年代、山陽新幹線の博多開業を見据えて開発された「博多の女」は、当時としては画期的だった洋風バームクーヘンと和風小豆羊羹の融合を実現させました。和菓子文化と西洋のモダンさが交差する博多らしさを具現化したこの発想が、観光客の心を瞬く間に掴み、不動の地位を確立する契機となったのです。
奇をてらった一時的なブームに流されることなく、素朴ながら飽きのこない上質な甘さを追求し続ける姿勢こそが、世代を超えて愛され続ける根源的な強みといえます。