長年チームの勝利を支えたエイドリアン・ニューウェイの退社は、技術部門に小さくない影を落とした。しかし、テクニカルディレクターのピエール・ワシェ率いる開発チームは、流体力学(CFD)と風洞実験のプロセスを再構築し、依存からの脱却を急速に進めている。
2026年仕様のマシンは、前後ウィングの可変機構(アクティブ・エアロダイナミクス)が義務付けられた。ドラッグを極限まで減らす「Zモード」とダウンフォースを稼ぐ「Xモード」の切り替えは、マシンの挙動に極めてシャープな変化をもたらす。ワシェのチームが提示した解決策は、ライバル勢とは一線を画すリア構造にあった。テスト段階からパドックの注目を集めたその複雑なディフューザー形状は、コーナー進入時の安定性を確保する上で重要な鍵を握っている。