家電製品の省エネ化や多機能化が進むにつれ、内部基板はかつてないほど高密度かつ繊細になっている。洗濯機、食洗機、電子レンジ、冷蔵庫、そしてエアコン。これらに共通するのは、水気や高湿度の環境、あるいは金属ケースと高電圧回路が近接している点だ。
長年の使用で内部の絶縁体が劣化したり、結露や湿気によって微少漏電(リーク)が発生したりすると、機器の金属ボディ全体に電圧がかかる。この状態で人間が触れれば、電流は人体を通り抜けて地面へ流れる。これが感電事故の正体だ。
アース線を正しく接続しておけば、抵抗の極めて低いアース線を通って地中へ一気に電気が流れ出す。結果として人体の安全が保たれるだけでなく、住宅の漏電遮断器(ブレーカー)が即座に作動して通電を遮断できる。アースは「もしも」の時の最後の命綱なのだ。