この失格劇の異常さは、高梨選手1人にとどまらなかった点にあります。同じ混合団体において、ドイツのカタリナ・アルトハウス選手、ノルウェーのシリエ・オプセト選手とアンナオディネ・ストレム選手、オーストリアのダニエラ・イラシュコシュトルツ選手と、世界のトップジャンパー5名が次々とスーツ違反で失格処分を受けました。
強豪国の有力選手が軒並み排除される異常事態に対し、海外メディアや各国関係者からはFISへの猛烈な批判が噴出しました。
ドイツ代表のヘッドコーチであるシュテファン・ホルンガハー氏は「これは完全な人形劇だ。女子ジャンプ界を破壊する行為だ」と激怒。失格となったアルトハウス選手も「11年間ジャンプを続けてきて、一度も失格になったことがないスーツと同じ計測基準なのに、なぜ五輪の舞台で突然落とされるのか」と涙ながらに抗議しました。
海外の主要メディア(ロイター、BBC、ノルウェー放送協会NRKなど)も一斉に「FISの硬直化した運用がオリンピックの価値を損ねた」と報道。高梨選手個人に非があるのではなく、ルール運用の曖昧さと計測プロセスの不透明性が招いた国際問題であるという見解が世界の共通認識となったのです。