なぜ一介のファンアカウントに由来するワードが、長期間にわたって検索サジェストに残り続けるほどの現象となったのでしょうか。その背景には、フィギュアスケートという競技が持つ特有の熱量と、SNS上の情報流通のメカニズムが存在します。
高橋大輔氏がシングル競技からアイスダンスへと転向し、「かなだい(村元哉中・高橋大輔組)」として世界選手権や四大陸選手権で躍動した時期、ファンの情報収集熱はかつてない高まりを見せていました。競技大会のスコア分析、アイスショーのチケット情報、現地観戦のレポートなどをいち早く発信するアカウントは、多くのフォロワーを集めるインフルエンサー的な立ち位置を確立していきます。
その過程で、熱心な応援スタイルを持つ「くま」を冠したアカウントの発言が注目を浴び、賛否両論を含めたネットの声が5ちゃんねるなどの掲示板やSNS上で急速に拡大しました。「あのアカウントが発信した情報は正確なのか」「ファンのマナーとしてどう捉えるべきか」といった議論が交わされ、ユーザーが一斉に「高橋大輔 ツイッター くま」と検索したことで、アルゴリズム上の検索ボリュームが跳ね上がったのです。