もう一つの重大な背景が、新宿東宝ビル周辺に集まる未成年者たち、いわゆる「トー横キッズ」のコミュニティ問題です。2026年頃から本格的に可視化されたこの現象では、虐待やネグレクト、不登校など家庭や学校に居場所をなくした少年少女が歌舞伎町に集まり、疑似家族のような連帯感を形成しました。
しかし、その実態は未成年者を狙う大人の性搾取や薬物の温床であり、精神的に不安定な若者同士が自殺願望を増幅させ合う危険な環境でもありました。過去の経緯を振り返ると、未成年同士の飛び降り心中や、集団での自傷行為がニュース速報として報じられ、社会に大きな衝撃を与えています。
若者たちが過酷な環境であっても歌舞伎町に留まり続けるのは、「他に物理的な居場所や頼れる大人がいない」という現実があるからです。行政や支援団体が保護を試みても、施設から逃げ出して再び街へ戻ってしまうケースが多く、根本的な解決の難しさを示しています。