もちろん、警察当局も手をこまねいているわけではない。警視庁組織犯罪対策部は、歌舞伎町周辺の特定マンションを「犯罪の潜在的拠点」として常時警戒網に組み込んでいる。違法薬物の売買、特殊詐欺のアジト、闇ギャンブルの開帳など、実力組織が裏で関与する違法行為の芽を摘むため、抜き打ち的なガサ入れや周辺の聞き込み捜査が頻繁に行われている。
捜査関係者は匿名を条件に次のように明かす。
「かつてのようなあからさまな事務所看板を掲げた拠点は激減した。だが、外見上はごく普通の居住部屋を装い、暗号資産の取引や匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)との連絡拠点として使われるケースが増えている。監視カメラの映像解析や車両追跡を駆使し、締め付けをさらに強めている」