起源を辿れば、英語の「Vibration(振動・響き)」に由来する。日本においては2010年代のギャルモデル発言を契機に一気に広がったが、当時の受け止め方は「テンション」に近い一過性の俗語に過ぎなかった。しかし、そこから10年以上が経過した現在、意味合いの深みは全く異なるものへと変貌している。
言葉は生き物だ。かつて一発屋的な流行語と見なされていたこの表現は、SNSのアルゴリズムが個人の「ムード(空気感)」を学習する時代と共鳴した。理屈抜きで伝わる波長、互いの感情が重なる瞬間――そうした可視化しにくい価値をシンプルに言語化した言葉として、国境や世代を超えたポピュラーカルチャーの基幹へと据え直されたのだ。