白河の美味しさを支えている影の主役は、那須連峰から湧き出る清冽な伏流水だ。この極上の水と、寒暖差の激しい気候が育む米が、至高の地酒を生み出している。伝統ある酒蔵では、伝統の生酛(きもと)造りを守りつつ、現代の洋食やエスニックにも対応するクリアで洗練された味わいの日本酒が生み出されており、若者や海外のセレクトショップからの評価を高めている。
さらに近年では、オーガニック農法に取り組む若手農家や、新鮮な地元野菜を主役にしたローカルレストランの出店が相次いでいる。「白河の食材は、水が良いから味がぼやけない。野菜本来の強い旨味がある」と語る地元のシェフたち。生産者と消費者の距離が近いこの街では、毎週末のように小さなマルシェが開かれ、採れたての野菜やクラフトフードを巡る会話が弾んでいる。