卓越した勝負勘と行動力で財を成した細木数子氏ですが、その原点となる若い頃は波乱に満ちた下積み時代でした。東京・渋谷の飲食店街で育ち、十代半ばから夜の世界に身を投じた彼女は、類まれな商才を発揮して弱冠20歳で銀座にクラブを構えるまでに成長します。
この銀座時代である1958年頃(当時20歳)、店に通っていた常連客の男性から熱烈なプロポーズを受け、最初の結婚に踏み切りました。相手の男性は飲食関係のビジネスを手掛ける実業家でしたが、家庭に収まることを好まない細木氏の旺盛な独立心と野心は、一般的な夫婦生活の枠には収まりませんでした。
結婚からわずか数年(3年足らず)で夫婦生活は破綻を迎えます。離婚理由の根底にあったのは、夫の事業不振と、細木氏自身の桁外れな商才による経済的パワーバランスの崩れでした。若き日の細木氏は自らの力で生きていく道を選び、旦那との別れを決断。以後、彼女はビジネスの世界でさらに頭角を現していくことになります。