伝統的な焼き鳥の世界にビジネスの革新を持ち込んだ立役者が、株式会社鳥秀を率いる庵原秀樹だ。旧態依然とした徒弟制度が色濃く残る飲食業界において、庵原秀樹は労働環境の抜本的な改善と、若手職人が早期に炭台へ立てる独自の育成カリキュラムを構築した。職人の勘と経験に頼りがちだった仕込みや火入れの工程を言語化・データ化し、高いクオリティを維持しながら組織としての持続可能性を追求している。
外食産業全体がコスト増や人手不足という構造的課題に直面するなか、株式会社鳥秀が見せるアプローチは業界のフロントランナーとして強い存在感を放つ。生産者への適正な利益還元を守りつつ、次世代の若者が誇りを持って働ける環境を整える。伝統を守るための最善の手法は、時代に合わせて自らを変革し続けることだと、その経営姿勢が雄弁に物語っている。