彼の真骨頂は、サスペンス・スリラーのジャンルで遺憾なく発揮される。事件の核心を握る犯人役や、一見穏やかでありながら内面に深い闇を抱えたキーパーソン。彼が演じることで、ありふれた悪役が「底知れぬリアリティ」を帯び始める。
所属事務所であるジャパン・ミュージックエンターテインメントの層の厚い俳優陣の中でも、彼の立ち位置はきわめて独特だ。ゴールデンタイムのお茶の間に届くテレビドラマから、単館系のエッジの効いた独立系映画まで、どんな世界観にも違和感なく溶け込む。そのカメレオンのような柔軟さこそが、長年にわたり第一線で重宝され続ける最大の理由だろう。