柴田大輔氏は、東京都杉並区・世田谷区を拠点とした武闘派暴走族「宮前愚連隊」の主要メンバーとして頭角を現しました。少年期から腕っぷしの強さと明晰な頭脳を併せ持ち、関東連合の歴代幹部の中でもひときわ知性派として一目置かれる存在でした。同世代の頂点に君臨していた見立真一とは少年鑑別所やストリートを通じて強固な上下関係で結ばれ、数々の抗争を前線で指揮した過去を持ちます。
しかし、暴走族引退後の足取りは他のメンバーと大きく異なっていました。柴田氏は持ち前の商才と情報感度を武器に、2000年代初頭のIT黎明期へいち早く参入します。WEBマーケティングや広告代理業、芸能プロダクションなどを手掛ける企業を複数立ち上げ、六本木ヒルズに拠点を構える若手IT社長へと華麗な転身を遂げました。
表の顔は時代の寵児たる敏腕実業家でありながら、裏ではOBたちの強烈な資金源として依存され続ける二重生活。経済的な成功を掴めば掴むほど、かつての仲間たちとの歪な共生関係から抜け出せなくなるジレンマを抱えていました。