玄弥の死亡理由を紐解く上で避けて通れないのが、最強の上弦である黒死牟との壮絶な戦いと、玄弥独自の特殊体質である「鬼喰い(おにくい)」です。
玄弥は全集中の呼吸を習得することができませんでした。その代わりに、強靭な咬合力と特殊な消化器官を活かして「鬼の肉体を喰らうことで一時的に鬼の怪力と再生能力を得る」という禁断の戦法を用いていました。黒死牟戦において、玄弥は戦況を打破するために黒死牟の毛髪や刀の破片(鬼の肉体から生成されたもの)を体内に取り込みます。
これにより、玄弥は黒死牟の血鬼術に似た樹木の拘束術を発動させ、上弦の壱の動きを完全に封じるという大金星を挙げました。しかし、その代償はあまりにも過酷でした。黒死牟の圧倒的な剣技によって胴体を縦真っ二つに斬断され、両腕も切り落とされるという、人間であれば即死するレベルの重傷を負っていたのです。
黒死牟を撃破した後、玄弥の体から鬼の再生能力が失われていきました。さらに、深く鬼の細胞を取り込みすぎた結果、玄弥の肉体は鬼が日光や頸の切断で崩壊するのと同様に、黒く風化し、塵となって消滅していくという残酷な結末を迎えることとなりました。