物語のクライマックスである無限城編では、隊士と上弦の鬼たちがそれぞれ過去から続く深い因縁を清算する熾烈な戦いが繰り広げられました。単なる力比べではない、魂の衝突となった対戦カードを振り返ります。
黒死牟 vs 悲鳴嶼行冥・不死川実弥・時透無一郎・不死川玄弥
始まりの呼吸の剣士であり、日の呼吸の創始者・継国縁壱の実兄である黒死牟(人間名:継国巌勝)。弟の圧倒的な天賦の才に狂おしいほどの劣等感を抱き、老いて死ぬことを拒んで鬼となった男です。
鬼殺隊最強の悲鳴嶼、不死川兄弟、そして自身の子孫である時透無一郎の決死の猛攻により頸を刎ねられます。それでも頭部を再生し異形の姿へと変化しますが、鏡に映った己の醜悪な姿に戦慄。縁壱の言葉と求めていた侍の誇りを思い出し、無一郎の赫刀と玄弥の血鬼術のダメージによって崩壊を迎えました。
童磨 vs 胡蝶しのぶ・栗花落カナヲ・嘴平伊之助
感情を持たず、苦しみからの救済と称して人間(特に若い女性)を喰らい続けてきた童磨。胡蝶しのぶの実姉・カナエを殺害した仇であり、伊之助の実母・琴葉の命を奪った張本人でもありました。
しのぶは自らの全身に高濃度の藤の花の毒を仕込み、あえて童磨に自身を喰わせるという壮絶な捨て身の策を実行。全身が融解し弱体化した童磨に対し、カナヲと伊之助が連携して頸を切り落とすことで、姉と母の復讐を果たしました。
猗窩座 vs 竈門炭治郎・冨岡義勇
強さのみを至高とし、弱者を徹底して見下していた猗窩座。無限列車編で煉獄杏寿郎の命を奪った因縁の強敵です。しかしその根底には、病弱な父や恩師、愛する婚約者・恋雪を守れなかった人間時代(狛治)の深い無力感と自己嫌悪が隠されていました。
炭治郎の「透き通る世界」による攻撃で頸を失った後も執念で再生しようとしますが、炭治郎の拳と恋雪の魂の呼びかけによって人間時代の記憶を取り戻します。最後は自らの技を自身に撃ち込み、自害する形で消滅を選びました。
新上弦の肆・鳴女&新上弦の陸・獪岳
欠番となった上弦を埋めるため抜擢された新上弦の鬼たちも激闘を繰り広げました。我妻善逸の兄弟子であった獪岳は、雷の呼吸の壱ノ型を使えない劣等感と命への執着から鬼化。善逸自身が編み出した「漆ノ型・火雷神」によって一刀両断されました。
無限城を自在に操る鳴女は、愈史郎による視覚と脳の乗っ取り攻撃を受け、鬼殺隊を道連れに城を制御不能に陥らせようとした無惨自身の手によって頭部を破壊され処分されました。