鬼殺隊最強の悲鳴嶼行冥と、唯一鬼の頸を斬れない柱である胡蝶しのぶのフィジカル格差は、本作における「強さの多様性」を象徴しています。
しのぶの体重37kg、BMI 16.23という数値は、医学的に見れば重度の低体重に分類されます。しかしこの細身こそが、彼女が編み出した「突きの速度」の源泉です。刀で頸を撥ねるだけの筋力を持たないしのぶは、体重の軽さを活かした超高速のステップワークと、全体重を一点に集中させる刺突技、そして鬼を殺傷する「藤の花の毒」を調合する薬学知識によって柱の座を掴み取りました。自らの肉体的限界を論理的に受け入れ、戦術に昇華させた結果が「37kg」という数字に表れています。
対照的に悲鳴嶼行冥の220cm・130kgは、全盛期の大相撲力士やヘビー級格闘家に匹敵する威容です。全集中の呼吸・常中を極限まで高めた肉体から繰り出される鎖鉄球の破壊力は、上弦の壱・黒死牟すら驚愕させました。腕力で圧倒する悲鳴嶼と、知略と速度で間隙を突くしのぶ。この対比設定があるからこそ、バトル展開に単調さを感じさせない重厚な説得力が生まれています。