ネット上の口コミやSNSでは「本人希望欄に条件を書いたら落とされた」「希望を書くのはワガママとみなされる」といった不安の声が散見される。しかし、複数の人事担当者や転職エージェントへの取材から浮かび上がった本音は、それとは異なるニュアンスを含んでいる。
都内のIT企業で中途採用を統括する人事責任者は次のように語る。
「本人希望欄は、応募者の『ビジネスパーソンとしての調整能力』を測る試金石です。譲れない条件があること自体は問題ありません。問題なのは、その書き方が『会社に無理を強いる一方的な要求』になっているか、それとも『組織の事情に配慮した合理的な相談』になっているかです」
履歴書の本人希望欄における採用担当者の本音と評判を整理すると、採用側がチェックしているポイントは主に3点に集約される。
- 募集要項の前提条件を正しく理解しているか:「完全週休2日(土日)」の求人に対して「平日休み希望」など、募集条件と矛盾する要求を書いていないか。
- 制約に対する代替案や努力姿勢があるか:制限事項を並べるだけでなく、業務への貢献意欲が文章から伝わるか。
- 社会人としての礼節と文章構成力:敬語の使い方や、短く簡潔に要点を伝えるビジネス文書の基礎が備わっているか。