鬼束ちひろ『いい日旅立ち・西へ』なぜ誕生?原曲との違いと制作秘話

鬼束ちひろ『いい日旅立ち・西へ』なぜ誕生?原曲との違いと制作秘話

鬼束ちひろ『いい日旅立ち・西へ』なぜ誕生?原曲との違いと制作秘話の詳細について、分かりやすい解説を基に徹底解説します。

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本作のサウンドプロデュースおよび編曲を担当したのは、鬼束ちひろの初期クラシックを数多く支えてきた音楽プロデューサー・羽毛田丈史です。原曲が持つ昭和歌謡特有のドラマチックな歌謡曲アレンジから一転、アコースティックピアノと伸びやかなストリングスカルテットを主軸に据えたアレンジメントは、鬼束ちひろの声の倍音と息づかいを極限まで引き立てる設計となっていました。

当時のレコーディング現場では、谷村新司自身も立ち会い、鬼束の歌唱を見守ったと伝えられています。鬼束ちひろは、山口百恵という偉大な先達の影を追うのではなく、詞の世界観を一度自らの身体に完全に憑依させ、吐き出すようにテイクを重ねました。ブースから響く魂の叫びのようなテイクを聴いた谷村新司は、その圧倒的な表現力に感嘆の声を漏らし、全面的に彼女の解釈を称賛したという逸話が残されています。

2003年10月29日にシングルとしてリリースされた本作は、オリコンチャート上位に初登場。鬼束ちひろにとっては他作家からの初提供楽曲でありながら、彼女のディスコグラフィにおいても『月光』『眩暈』『私とワルツを』と並ぶ代表曲の一角としてファンから長く大切にされることとなりました。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。