亀はなぜ驚異的に長生きなのか?飼育下で寿命を倍にする最新科学

亀はなぜ驚異的に長生きなのか?飼育下で寿命を倍にする最新科学

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日本の家庭で親しまれてきた水棲ガメの寿命はどの程度なのか。縁日のミドリガメとして知られるミシシッピアカミミガメは適正飼育下で30年から40年、日本に古くから定着しているクサガメも30年以上の寿命を誇る。手のひらに収まるコインサイズで購入した小さな命が、成体になれば甲長20〜30センチメートルに達し、人間の成人式を軽々と見届ける存在へと成長する。

国際自然保護連合 (IUCN) のレッドリスト改訂や野外調査データが浮き彫りにするのは、自然界における過酷な生存競争と飼育下の安全性がもたらす「寿命の逆転現象」だ。野生下では天敵や気候変動、感染症によって成体になる前に大半が命を落とすが、天敵のいない人工環境下では、生息年数が野生個体の2倍以上に達することも珍しくない。しかし、そのポテンシャルを引き出せるかどうかは、飼育者の知識と環境設計に完全に委ねられている。

山崎 陸
著者

山崎 陸

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